古記録資料の解読
歴史の森では、お手持ちの古記録・古文書の解読を承っております。
解読をご希望の方は、まずは無料の見積りをお申し付けください。
サービス内容
小社の「古記録資料の解読」サービスは、「釈文(活字化)」「読み下し」「現代語訳」をその内容としております。
見積りをお申し付けいただく際に、
- 1.「釈文」のみ
- 2.「釈文」+「読み下し」
- 3.「釈文」+「読み下し」+「現代語訳」
のいずれをご希望かお伝えください。
途中の作業を省いたご依頼は基本的にお受けできませんが、既に読み下しの文体で書かれており、読み下しの作業が不要と小社にて判断した場合は「釈文」+「現代語訳」でもご用命いただけます。
また、既に活字化されている資料に限り「釈文」の作業を省略することも可能です。
【例】(日本古典文学大系『日本書紀』上、岩波書店、1967年より引用)
- 釈文(資料に書かれている文字を現行漢字を用いて活字に直す)
- 古天地未剖、陰陽不分
- 読み下し(原文を読み易く書き直す)
- 古に天地未だ剖れず、陰陽分れざりしとき
- 現代語訳(現代語に訳す)
- 昔、天地も未だ分かれず、陰陽の対立も未だ生じなかったとき
対象となる資料
- ○お受けできる資料の例
-
- 崩し字で書かれた文字資料
いわゆる「古文書」に限らず明治時代以降に書かれた手紙や個人的な記録などもお受け致します。 - 古文で書かれた活字資料
既に活字化されている資料の読み下し・現代語訳もお受け致します。
- 崩し字で書かれた文字資料
- ○お受けできない資料の例
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以下のような資料は、小社が扱う歴史学の範疇からはずれる資料であり、十分な解読をご提示することが困難であるため原則としてご辞退させていただいております。
- 掛け軸などの美術品・骨董品
- 和歌・漢詩などの国文学資料・漢文学資料
そのほか、高度に専門的な内容を扱った資料に関しては適切な解釈をご提示できない場合がございます。
ご用命の手順
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1.資料全体のコピーを小社宛てにご郵送いただくか、デジタルカメラで撮影した画像をメールに添付してお送りください(合計で2MB以内としてください)。 その際、上記サービス内容(「釈文」のみ /「釈文」+「読み下し」/「釈文」+「読み下し」+「現代語訳」)のいずれをご希望かお伝えください。
※資料のサイズが大きい場合は、数枚に分けるなどして文字が判読可能な大きさになるように撮影してください。文字が画面外にはみ出さないようご注意ください。
- 2.小社にて解読料金をお見積りの上、「御見積書」「申込用紙」をお送りいたします。
- 3.ご用命の際は「申込用紙」に必要事項をご記入・ご捺印の上、FAXか郵便にて小社までご返送ください。
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4.初期費用(御見積額が税込5万円を超える場合は全額の1割相当額、5万円以下の場合は一律3,000円)もしくは解読料金の全額をご入金ください。ご入金の確認がとれ次第、解読作業を開始いたします。
※入金方法は、郵便振替もしくは銀行振込みです。
ご入金のご連絡をいただかない限り定期的な入金確認を行っておりませんので、銀行振込みの場合は必ずご入金予定日をお知らせください。郵便振替はご入金の確認に数日かかります。お急ぎの場合は銀行振込みをご利用ください。 - 5.作業期間はご用命の内容と資料の分量によって異なります。最短で10日間ほどの作業期間をいただいております。
- 6.お見積り料金から、手順4にてお支払いいただいた初期費用を除いた残金をご入金いただき、確認がとれ次第、解読文を発送いたします。全額をご入金済みの場合は解読作業が終わり次第発送いたします。
料金
資料の内容・保存状態など、様々な要因によって解読の難易度やそれに伴う作業量などが大きく左右されるため、ご依頼の資料全体のコピー・写真などを拝見した上でなければ解読料金をご提示することができません。無料で見積りを承っておりますのでお申し付けください。
400文字を最低単位とさせていただき、それ未満の分量のご用命は一律で400文字相当の料金とさせていただきます。
納品形式
レーザープリンタで普通紙にプリントしたもの、およびその元データ(Word形式)を入れたCD-Rを、郵送にて納品いたします。レイアウトや製本を含むサービスではないことをご了承ください。
お受けできない内容
- ○古記録・古文書の学術的な解説をして欲しい/美術品としての価値を鑑定して欲しい
- →小社の「古記録の解読」サービスは、あくまでも「読めない文字資料」を読み解くサービスです。 資料の内容にまで立ち入った解釈や鑑定は行っておりません。
- ○長文のなかの一部分のみを解読して欲しい
- →古記録・古文書は、全体を通して読むことを前提として書かれたものです。 そのため、「文脈を把握しながら全体を通して読めば読める」ことを前提に、大幅に文字の字形を省略して書かれることが多くあります。 そのような場合、その箇所だけを抜き出して読もうとしても困難であるため、結局は全体を通して読まざるをえなくなります。 こうした理由から、原則として一部分のみの解読はお受けできません。
- ○書いてある内容が分かればいいので現代語訳だけ頼みたい
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→資料の現代語訳を作成する際には、
- 1.崩し字で書かれている文字を判読し、資料に書かれている通りに活字化する
- 2.それを基に、どう読むのかを判断し読み下し文を作成する
- 3.読み下し文を基に現代語訳を作成する
- ○文字が消えかかった資料を復元して欲しい
- →小社には、経年による資料の傷みなどで、物理的に読めなくなっている文字を復元する技術はございません。資料の保存状態によってはご依頼をお受けできない場合がございます。
また、傷みの少ない資料でも、虫喰いや墨の薄い部分があるなど、部分的に判読できない箇所がある場合がございます。
伏字・推定字について
ご用命いただいた資料は極力全文を解読できるよう努めておりますが、どうしても解読できない文字が残る場合があります。 そうした文字を伏字(判読不能の文字があることを□などの記号で示します)や推定字(断定はできないものの、可能性がある文字を示します)の扱いとさせていただく場合があります。特に、虫喰いにより文字の一部が欠けている場合や、もともと墨が薄かったり保存状態が悪かったりして文字が不鮮明な場合に伏字・推定字が生じやすくなります。
虫喰いや不鮮明な文字がある場合以外に伏字・推定字が生じやすいケースとして、人名・地名などの固有名詞が挙げられます。
古文書に用いられるような崩し字では、複数の異なる字が酷似した字形になるケースが多くあります。そのため、実は古文書に書かれた文字の多くは、字形だけでは一つの文字に特定できません。
そのような文字を読むことができるのは、使用される可能性のある文字を、文脈によってある程度絞り込みながら読むためです。手紙やメールに一定の形式があるように、古文書にもよく用いられる表現があるため、習熟すれば文脈によってある程度文字を推定することができるのです。
ところが、人名・地名などの固有名詞は、こうした定型表現によって左右される余地がないため推定読みのテクニックを用いることができません(日本史の教科書に載るようなよほど有名なものであれば逆に固有名詞から文字を推定できる場合もありますが)。
これでは受け取った側も固有名詞が読めずに困りそうに思えますが、そうはならない理由があります。特定の人物に宛てて作成する古文書では、不特定多数の人を対象とした編纂物などとは異なり、多くの場合そこに登場する人名や地名を相手もよく知っていますし、場合によっては読む前からだいたいの内容が想像できることもあったでしょう。
当事者として、関係する固有名詞が念頭にあるため多少読みづらい文字でも推定して読むことができるのです。後世の研究者は第三者の立場で古文書を読むため、純粋に字形から文字を判読するしかなく、えてして非常に苦労するわけです。
古文書解読登録スタッフ募集
在宅勤務となります。
- 仕事内容
- 自身で古文書の解読が可能な方(釈文が可能であることは必須。読み下し・現代語訳もお願いできればなお可。得意とする分野に応じて依頼するので、苦手な分野があっても可)。
- 資料は原則としてPDFファイルやjpegファイル、解読文は原則としてWordファイルにてやりとり。
- 筆耕料は案件ごとの作業内容・分量に応じて小社規定により設定、毎月末〆、翌月支払い。
お問い合わせはメールフォームからお願いします。